小笠山コース紹介


【与左衛門池~小笠山コース】

 

小笠山は標高265mと低山ながら変化に富んだ地形と、豊富な植物が見られる魅力あふれる山です。コースは小笠神社からや、エコパスタジアムから等多く有りますが、今回は掛川富士見台霊園より出発して、与左衛門池から小笠山山頂へ。帰路は展望台を経て富士見台霊園へ戻る周回コースをご紹介します。 (会員: 内海廣治)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   【 展望台から望む富士山 】

 

 

 

【コース概要】

往路:富士見台霊園(20)-与左衛門池(30)-小笠山トンネルコース合流点(30)-板沢(枚屏風)コース分岐点(20)-六枚屏風(20)-板沢(六枚屏風)コース分岐点(20)-小笠山山頂(10)-小笠神社(10)                【実歩行時間 2.0H 】

 

復路:小笠神社(10)-小笠山山頂(10)-板沢(六枚屏風)コース分岐点(20)-小笠山トンネルコース合流点(30)-展望台(30)-小笠山トンネル南口(10)-富士見台霊園(15分)                                     【実歩行時間 1.5H 】

 

 

 

 

出発は富士見台霊園から。トイレはここで済ますと横断歩道を渡り車道を左に東進します。その先大きな案内看板を見て右手の車道へ道を取り、道路のアンダーパスを超えると右手 (表示板あり) に向かいます。やがて正面に与左衛門池が現れ、冬には渡り鳥の姿が見られます。

 

 

 

 

 

 

 

与左衛門池に沿って進むと池の終わりに立つ「小笠山へ」の指導標に従い、いよいよ林道から左手の山道に入ります。 

 

※要注意: 指導標から山道に入り、数m先で右手の階段状の山道に入ります。

 


 

 

行き成りの急登だが、道はしっかりしています。タヌキの「溜糞」やイノシシの「ヌタ場」を見ての自然たっぷりの登りです。主な樹木には樹名板があり、樹木を観察しながら歩くと楽しいです。

 

廃林道に出ると、そのまましばらく歩きます。現れた林道を横切る形で指導標に従い尾根へと取付きます。周りの木々がウバメガシに変わり、登山道の足元は小砂利の固まった茶色の堆積岩にと、小笠山独特の形相と変わって来ます。

明るいウバメガシの道を進むと右手から小笠山トンネルからの道と合流します。【分岐ポイント1】

 

 

【分岐ポイント1】  右手方面【展望台・腹摺峠・三ツ峰・エコパ】の表示が有りますが直進します。

 


 

そのまま直進すると小笠山独特の地形が生んだ両側が大きく切れ込んだ尾根道に掛かる橋(金縮の橋)を渡ります。谷間の向こうには掛川の市街地や粟ヶ岳、八高山、そして富士山を眺めることが出来るでしょう。

※ 要注意: 通過前に橋に異常が無いか確認すること。橋の上には大人数で停滞しないこと。

 


 

道は尾根から自然林に囲まれたなだらかな山道に変わります。自然環境がさまざまな植物の生育条件を満たしている小笠山は1300種類もの植物が確認されているとのこと。

足元に見つけたスズカカンアオイは冬の季節に花を咲かせます。それも葉の下に隠れる様に…

 あなたの足元にも見つけることが出来ることでしょう。

 


やがて板沢方面の指導標が現れます。ここから小笠山の山頂はわずか。山頂手前の最後のきつい登りを頑張ると、四等三角点と山座柱が建つ山頂に着きます。展望は有りませんが山頂から更に先に進むと、掛川市街地が一望できます。

 

 

 

山頂でひと休みすると今度は小笠神社へと進みます。直ぐに左手が大きく切れ落ちた通過は要注意です。切れ落ちた谷間は六枚屏風の源頭です。

 

小笠山は北面が大きく浸食されて、幾つもの谷筋を形成しています。これはケスタ地形呼ばれ、その昔(日本列島が大陸と繋がっていたころ) 海底だった掛川層群(泥層)が隆起、その上に大井川の流れが砂利を運び小笠山礫層が隆起して形成されました。そして柔らかい掛川層群が浸食されていくつもの谷を形成したとのことです。

 


 

 

その先に大きな幹回り3mの小笠山で一番のアカガシの木が現れると、ここが小笠山メイン登山道の十字路。右方面は袋井方面へ、直進すればアンテナ塔を通り本谷、長坂峠経由袋井方面へ、小笠神社へは左手へと取ります。

 

 


 

鳥居をくぐり進めば直ぐに多門天神社が現れ、道は幅広く参道に変わります。小笠山はその昔、修験の山、多聞天神社にまつわる天狗の伝説、「天狗の爪」の信仰などが有り歴史を感じさせます。

今度は笹ヶ峰御殿の表示板が現れます。ここには戦国時代に徳川家康が小笠山砦を築き、掛川城と、高天神城を、攻めるために拠点にした場所。御殿址や空堀などが残っています。

 

そんな歴史の参道を下ると小笠神社へと着きます。小笠神社社務所前の広場からは高天神城址や遠州灘が望め、海岸線には沢山の風力発電の風車が見えます。ベンチではこの景観を楽しみながら沢山の人がお弁当を楽しんでいます。またトイレも使用することが出来ます。

 

 

 


 

下山は展望台を経由して小笠山トンネル南口に下りましょう。先ずは来た道を多門天神社先の小笠山メイン登山道の十字路まで戻り、再び小笠山山頂を通過して、往路に見た「展望台・腹摺峠方面」の【分岐点ポイント1】まで戻ります。ここから指導標に従い左手の「展望台・腹摺峠方面」に向かいます。

 

 ウバメガシや春には沢山のミヤマツツジが咲く道を、気分良く歩くことが出来ます。途中、2カ所の分岐点が現れます。【分岐ポイント2】は「エコパ・愛野駅方面」指導標に従い、【分岐ポイント3】は (マスラノ池には進まないで) 直進します。 その先に展望台の表示が出て来たら右手に数mで見晴らしの利く高台と成ります。

 

【分岐ポイント2】   右手のエコパ・愛野駅方面に進みます。

 

【分岐ポイント3】 直進します。(表示板のマスラノ池方面には行かない)


 

展望台からの眺めは素晴らしく、掛川市街地が広がる向こうに連なる山々は粟ヶ岳・八高山から始まり、南アルプス前衛の黒法師岳や不動岳、冬には白銀に輝く聖岳や赤石岳、上河内岳が見えます。そして富士山の姿を見ることが出来るでしょう。

 


 

 

 

 

 

 

 

ひとしきり展望を楽しみ先に進むと、「ここは日本の東西の真ん中、東経138度」の表示板が立っています。この線を跨いで東日本から西日本に移る。今、ちょうど日本の真ん中に居る訳です。

 

 

 

 

山道を降って行くと立木に道標が付けられた【分岐ポイント4】が現れます。ここを左手に下ります。

 

 

【分岐ポイント4】 左手の降り方向に道を取り、小笠山トンネル南口に下ります。

 


 

 

 

 

 

 

小笠山トンネル南口に降り立つと舗装道路をテクテクと北進し、出発点の富士見台霊園へ戻ります。