春の小笠山(歴史の山千手峰周辺)ハイキング

はじめに

小笠山を愛する協議会では小笠山三角点を中心として富士見霊園からのルートを基軸とした北部~中部~西部にその活動の足跡が残されてきました。また4~5年前から小笠山南部エリアにもその活動対象が広げられてきました、そして“どうする家康”に端を発したわけでもありませんが、近年、尾根をつないでのハイキングトレイル、高天神城をはじめとする砦を中心とした歴史への興味等でここ数年多くの人が小笠山南部領域に親しむようになりました。

今回もその一環で遠州横須賀の名刹・普門寺を起点にこれまた多くの人に親しまれ始めた千手峰、そしてここから高天神砦に延びる小笠山南部山塊の地形的、歴史的、社会的変遷を参加者に触れてもらい“小笠山を愛する協議会”の趣旨が少しでも伝えられれば、とコースを設定してみました。

 

‘24 3/17 曇り時々晴れ 

参加者29名(うち会員外6名) 

普門寺8時30分集合、中山代表のあいさつの後担当小川から、今日の担当、野中、増田両氏の紹介、次いで今回コースの趣旨、①南北朝~江戸時代の歴史道(700年代はじめに行基が開山の普門寺)を経て ⓶小笠山=成熟期の山地(=起伏少ない)所以の開発の歴史(昭和30年代農業振興プロジェクトによる小笠山南部の大規模開発)に始まる、向かうコースの説明がある。参加者が29名のため2班に分け安全ハイクを期す。

準備体操を施し出発、茶畑の間に点在の西大谷の街並みを抜け北尾根に取り付く、放棄茶畑多し、折々で小川から関連説明がある。沢を渡りウバメガシの間を縫えば千手峰182m、登頂ノートへ全員の名を記し西の切り開きで遠州灘~西遠の広大な眺望を楽しむ。返し東へ尾根伝いに辿れば

標高200mの大広場・養鶏場跡地だ。標高200~250m&礫層の小笠山山塊所以の切削崩土をしての平地化は容易であったろう、

新旧の養鶏場跡地(数年前倒産、往時は日本で5番目の卵産出量だったと聞く)の荒涼とした風景が無残だ。広場を僅かに進んだ221m峰の裾、何段かの広場に立てば一層はっきりとわかる、皮肉にも辿ってきた千手峰をはじめとして南遠~奥三河~北遠が一望のもとだ。

 

此処から千手峰尾根に並行して大須賀町へ延びる西尾根に足を延ばす、ウバメガシの成熟林が素晴らしく30分ほどでプロジェクト現役・釜ヶ谷地区再奥茶畑へ降りる支尾根へ向かう。今日のハイライトの一つ、途中の179.2m四等三角点がお目当てだ、

180mの双耳になっているピークから少し下り登り返せば三角点表示を伴った山頂標に到着、(地元の人に聞くも名は無し)用水の配管マンホールが2基あり、記念撮影の後さらにウバメガシやリョーブの林を伝いイノシシのヌタ場や狸の溜め糞を尾根上に見、緩やかに下れば最奥の茶畑へ降り立つ、イノシシの捕獲檻が座っている舗装農道のドンつまりだ。

 

まさしくここまでの尾根道は農業プロジェクトが廃れてからはもっぱらイノシシの生活道を辿っているのだ、ありがとう。時間も11時30分、昼食とし広っぱで思い思いにくつろいだ後普門寺を目指す。

徐々に大須賀~浅羽~竜洋が形を違えながら広がり飽きさせない。幾曲がりかで二股、右に採りスズキ自動車の裏に出る、舗装農道をたどっている訳だ。普門寺が近づき県道を渡りゴール。心配していた雨にも降られず約3時間のハイクを終える、少しは小笠山南部のあらましに触れていただけたであろうか。

(担当&記録 小川正育)

 

出発普門寺

千手峰尾根に平行尾根途上

千手峰

179.2m峰山頂標にて

養鶏場跡地

最奥茶畑への支尾根ヌタ場

養鶏場跡地

農道・展望台にて



道標を分岐箇所に設置(報告)

2月24日、会員6名が参加して道標を6本設置しました。今回は、小笠山トンネル登山口とその先の分岐箇所、頂上近くの交差路です。迷うことなく、安全に歩くためにご活用ください。2024/2/26 (代表: 中山幸男)



小笠山で野鳥観察会(報告)

2月4日の野鳥観察会には14人が参加。日本野鳥の会遠江の会員のガイドで富士見台霊園から西沢池、与左衛門池、マスラノ池まで歩き、18種の野鳥を観察した。

降っていた小雨は途中で止み、カラフルで美しい色彩のオシドリ(♂)の泳ぐ姿やカイツブリ、カワウが盛んに水に潜る姿かあった。カイツブリの二羽が「ヒィリリ-」と囀り、仲良く飛翔と着水を繰り返した。「じゃれて遊んでいる。求愛行動か」と話す参加者もいた。目の前で繰り広げられるショ-のような行動にみんな喜んだ。道路脇では日本で一番小さなコゲラが「ギイ」と鳴き、枯れた桜の木に穴を掘っていた。一心不乱に首を振り丸い穴を開けるコゲラに参加者は感動した様子。思いのほか多くの野鳥と出合い、特徴ある仕草を観察。野鳥の会の会員の詳しい説明もあり、充実した楽しい観察会となった。

1 日時  令和6年2月4日(日) 午前9時~12時

2 場所・内容 富士見台霊園から歩き、西沢池、与左衛門池、マスラノ池及び周辺の林道等で野鳥を観察歩行距離3㌔

3 参加者 会員9人、森林管理署2(山名、篠田)野鳥の会3(増田、久保、谷本)の14人

4 ガイド・解説 日本野鳥の会遠江の会員

5 観察した鳥 ヒヨドリ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワウ、18種アオサギ、モズ、アオジ、ジョウビタキ、オシドリ、カイツブリ、ホオジロ、スズメ、メジロ、コゲラ、ハシブトカラス、コジュケイ、ムクドリ、カワセミ

(報告:中山幸男)

忘れ物・集合場所(霊園)



冬の小笠山ハイキング(報告)

冬の小笠山ハイキングには32名が参加。1月の寒い時期ですが、当日は風が少なく、昼食時は暖かく十分休みが取れました。

今回はあまり歩かれていないコ-スでアップダウンが多く少しハ-ドだったかもしれません。そのため前後に参加者の開きが出来てしまったのが反省です。富士山は見られませんでしたが南アルプスの雪山が見られて良かったです。参加者の協力で無事終えることが出来ました。ありがとうございました。 (報告:友田錞治)

1 日時 2024年1月28日(日) 8時30分~14時45分集合霊園8時30分

2 参加者 32名(会員21名、一般9名、森林管理署2)

3 コ- ス 富士見台霊園8:55→与左衛門池→マスラノ池→管理道→西沢歩道→県道→小笠山トンネル10:00→展望台10:10~10:25→主稜線(西尾根)→小笠山山頂→小笠神社昼食11:40~13:15→中尾根→県道→主稜線(西尾根)→北尾根→管理道→マスラノ池→与左衛門池→富士見台霊園14:45

※歩行距離 9.9㎞、歩数22千歩、登り累計593m下り累計594m

4 担当幹事 友田錞治(L)、増田豊(SL)



小笠山の貴重な自然に影響する開発の中止などを市長に要望

12月26日、小笠山を愛する協議会では役員7名が掛川市役所を訪れ「小笠山の貴重な自然や地質・歴史遺産の保全及びそれらに影響するこれ以上の砂利採取等の開発を行わない(中止)要望書」を掛川市長に提出しました。

現在、小笠山では砂利採取が小笠神社北側、山頂方向に大きく進み、山が削られ森が失われ、栗原川上流の豊かな谷や森の環境が大きく変化、動植物への影響が懸念されています。近くには世界的にも珍しい地質遺産の六枚屏風や絶滅危惧種スジヒトツバ等の植物、歴史遺産の小笠山砦や風吹砦もあります。更なる開発によりこれら唯一無二の自然や遺産が失われないようにしなくてはなりません。

今回、かけがえのない小笠山の自然等を後世にしっかり残していくために行なった要望の主な項目は、①行われている砂利採取の調査、②貴重な自然や小笠山砦などを保全するため影響する開発の中止。また開発された区域の森の再生、③小笠山の県立自然公園への編入です。

久保田市長は「当会の自然観察会やハイキング、登山道整備などの活動について感謝する」と述べるとともに、要望については「法令や条例にのっとり何ができるのか考えたい」と話しました。

この要望には次の10団体が賛同しています。

日本野鳥の会遠江(代表増田裕)、中遠登山クラブ(代表内海廣治)、掛川遊歩会(代表鈴木久裕)、里山を歩く会(会長鈴木一政)、かたつむり山の会(会長磯崎久和)、子丑山歩会(会長野中幸一)、袋井ウォ-キングクラブ(代表岡本幹男)、掛川名木巨樹に親しむ会(会長佐藤宏)、掛川のクマガイソウの大群生地を守る会(会長斉藤明)、自然観察ほうじろの会(会長増田久雄)

ご協力ありがとうございます。今後もよろしくお願いします。要望は静岡新聞及び中日新聞に掲載されました。(代表中山幸男)

小笠神社の北側近くまで進められている砂利採取



冬の小笠山自然観察会 (報告)

12月16日の冬の自然観察会には14名(会員12、一般2)が参加し、担当の佐藤宏さんの案内でエコパ散策道を歩き、周辺の自然を観察した。

今回はP10駐車場から道を歩くと、黄葉したタカノツメやイヌビワ、カラスザンショウ、コナラが見られ、常緑樹の茂る散策道は随所で黄色に染まっていた。木の実の観察では暖冬の影響でアオキの実は緑色の混ざるものが多かったが、クロガネモチ、サルトリイバラ、ヤブコウジ、ソヨゴ、フユイチゴ、ハナミョウガ、キチジョウソウ、イイギリなどが赤い実を付けていた。また、山裾ではなかなか見られないキノコのツチグリがあり参加者を楽しませた。

この日は風も無く静かで気温も高く降っていた雨も途中であがり、観察びよりとなった。参加者は、「小笠山森の会」の会長として長年活躍しエコパの森を知り尽くしている佐藤さんの説明を熱心に聞き、冬の小笠山自然観察を楽しんだ。今回歩いたエコパ散策道は、整備されており高低差も少なく歩きやすく様々な植物も見られるのも良いところだ。

日時  令和5年12月16(土)

場所担当 小笠山国有林の林道・散策道担当説明佐藤宏

エコパP10駐車場9時発→自然歩道→エコパP10駐車場12時15分

落葉したタカツメの前で説明聞く参加者

ウラジロノキの葉と実


黄葉したカラスザンショウ

キチジョウソウの実

ツチグリ



小笠山~晩秋の山を歩く~ハイキング報告

日時:令和5年11月18日(土) 晴れ時々曇り  参加者:38名

(会員20名・非会員11名・天竜森林管理署3名・サポート中遠登山クラブ4名)

コースタイム: 富士見台霊園(8:40)―与左衛門池(9:00)-林道(9:30)―富士見橋(10:00)-小笠山山頂(10:30)―小笠神社(10:45~11:30)―中尾根:県道(11:45)―中尾根:菩提歩道分岐(12:10)―菩提:県道(12:30)-腹摺峠入口(12:35)―腹摺峠(13:05)―小笠山トンネル南口(13:45)―富士見台霊園(14:10)

 

概要:全国的に荒れた天気をもたらした前日の二つ玉低気圧も通過、天候は回復するも気温はグッと冷え込んだ。しかし歩き出せば汗もかかず丁度良い。そんな中、遠く豊橋からの参加者も有り、総勢38名でのハイキングとなった。

コースは掛川側:富士見台霊園を発つと与左衛門池を通り、小笠山山頂を踏んで小笠神社へ。帰路は長丁場、中尾根を袋井側の菩提へと降ると、腹摺峠へと登り返す。峠からは小笠山トンネル南口に出ると富士見台霊園に戻る周回コース。

 

1300種類の植物が確認されている‘植物の宝庫‘小笠山。古くは修験、そして戦国時代の砦の山。そんな小笠山を歩きながら様々な植物の解説を受け…木々に付けられた樹木名の難解な漢字クイズに頭をひねり…天竜森林管理署員からは整備された森林歩道の説明を受け…腹摺峠ではその昔、殿様が掛川城に通う際、馬の腹を摺ったとことから峠の名前が付いたとの言われを聞き…

晩秋の一日、日頃のストレスはすっかり解消されリフレシュする。富士見台霊園に戻ると全員、真っ新でピカピカと成っていた。お疲れ様でした。

 


秋の自然観察会について (報告)

1 0 月2 2 日好天に恵まれ、秋の自然観察会を小笠山国有林管理歩道で行い、2 9 人の参加者は植物を中心に観察を楽しんだ。季節外れ昼間咲くカラスウリの花にはビックリ。今年は暑さが続き秋の花の開花が遅れていたが、ホトトギスやセキヤノウキチョウジがここ数日の冷え込みで咲き出していて良かった。アサギマダラも飛来、マスラノ池では多くのカモが羽根を休めていた。国有林を管理する天竜森林管理署からの参加もあり、充実した観察会になった。

1 日時 令和5年1 0月2 2日

2 場所 富士見台霊園8時4 5分→結縁寺ゲ-ト→国有林管理歩道→マスラノ池→与左衛門池→富士見台霊園1 2時1 5分

3 参加者 2 9人(会員2 3 、一般2 、森林管理署4 (栁下、山名、鈴木2 )

4 担当 L中山幸男、S L広谷和子、協力山崎克己

◎観察したもの

1 植物

・カナムグラ(鉄葎) アサ科雌雄異株風媒花

・ひっつき虫の仲間アレチヌスビトハギとヌスビトハギ、コセンダングサ、シロバナセンダングサ、アメリカセンダングサ、オオオナモミ、イノコヅチなど

・タデ科 イヌタデ(アカマンマ)、ハナタデ、ボントクタデ、シロバナサクラタデ、ミゾソバ(ウシノヒタイ)

・ナス科 イヌホオズキ、アメリカイヌホウズキ、ワルナスビ

・シソ科 セキヤノアキチョウジ、イヌコウジュ

・キク科 ティショウソウ(3個の小花が総状に多数)、ヌマダイコン、ノコンギク、ヒヨドリバナ、オトコエシ

・イネ科 ジュズダマ(ハトムギの原種)、チヂミザサ、コブナグサ(黄八丈の染料)

・ユリ科 ホトトギス花被片が斜上、花の斑紋が鳥の時鳥の斑紋に似る

・キンポウゲ科 サラシナショウマ長い花穂に小花が密集有毒植物

・キキョウ科 ツルニンジンつる性多年草鐘形の花別名「ジイソブ」

・マメ科 ヤブツルアズキ(小豆の原種)の実、ヤブマメ

・フウロソウ科 ゲンノショウコ現の証拠三大民間薬別名「神輿草」

・キツネノマゴ、カラスウリ、ヤブミョウガ

・要注意外来生物(外来生物法) セイタカアワダチソウ、オオバアメリカアサガオ

・樹木 キリ、カラスザンショウ、コバノガマズミ、エンコウカエデ、テ-ダ松

・果実 アケビ、ムベ、クサギ、カラスウリ、スズメウリ、オニドコロ、ゴンズイ

・各種羊歯 ウラジロ、コシダ、コモチシダ、オオバノアマクサシダなど

2 蝶アサギマダラ、食草のキジョランと卵

(報告担当 中山幸男、広谷和子)

 

ツルニンジン

カラスウリ

ホトトギス

アサギマダラ



小笠神社古参道ハイキング  報告

 

開催日:2023年9月23日(土)曇りのち晴

参加者:22名(会員13名、会員外9名)当日入会5名

L:瀧本健 SL:内海廣治 SL:中山幸男

 

概要:早朝には小雨でパラついたが、集合するころには曇りとなり、途中から晴れになったが、熱中症を心配するほどの暑さにはならず、ハイキングを楽しめた。

コースタイム

小笠神社第2駐車場集合(8:00) 出発(8:36)-風吹嶺展望台(8:55)-車道(9:36)-トンネル碑(9:47~9:55)-第1風吹峠隧道(10:00)-第2風吹峠隧道(10:05)―入山瀬(10:11)-参道杉(10:23~10:30)―行者ノ頭(11:18)―第2駐車場(11:37)

 

 

 

風吹嶺展望台への登り

 

 

展望台からの眺め

 

第1風吹隧道入口

 

行者尾根の登り

       風吹嶺展望台

       風吹rトンネルの碑

      参道杉

   駐車場に到着(日陰で解散式)



子隣コ-ス、登山口から六枚屏風まで整備

2023.9.16(土)、当会では小笠山の子隣コ-スの整備を会員10名で行った。登山口から山の中腹まで登山道の草を草刈り機で刈った。六枚屏風周辺では危険な倒木を避けるため迂回路を設置するとともに階段を修理。また危険箇所に設置してあるロ-プについては安全点検を山岳ガイドの内海、小川の両会員を中心に行い、緩んだものは張り直した。

六枚屏風への下りは急で滑りやすいので十分注意してください。



夏の自然観察会の報告

8月5日の小笠山「夏の自然観察会」には18名(会員16、一般2)が参加。参加者は、小笠神社駐車場から小笠池遊歩道を時計回りに歩き、周辺の花やシダ等を広谷和子会員の説明を聞き観察した。途中、見晴台や浮桟橋に立ち寄り小笠山の自然・景色を楽しんだ。

イワタバコの花は例年より少なかったが、煙草のような大きな葉の間から花茎を伸ばし咲いた桃色の花を観察できた。準絶滅危惧種のタチキランソウでは、特徴やキランソウとの違いなどの説明を聞いた。

このコ-スは湿気が高くシダ植物が多く、クルマジタの胞子嚢やオオキジノオの胞子葉も観察した。

1 日時  2023年8月5日(土) 午前9時~12時

2 コ-ス 駐車場9時→小笠池→第1トンネル→第2トンネル→第3トンネル→見晴台→矢矧橋→小笠池→浮き桟橋→駐車場12時

3 担当 広谷和子(L)、中山幸男(S)

4 観察した動植物

被子植物-アカメガシワ、アキノタムラソウ、イワタバコ、ウワバミソウ、ガンクビソウ、キジョラン、キンミズヒキ、ギンミズヒキ、コアカソ、タカノツメ、タマアジサイ、ハナミョウガ、タチキランソウ、モミジガサ、ヤブミョウガ、ヤマキツネノボタン、サカキカズラ、オトギリソウ、コマツナギ等

シダ植物-ウラジロ、コシダ、オオキジノオ、クルマシダ、ホラシノブ、ホソパカナワラビ、ミゾシダ、ワラビ等

昆虫・動物-コウモリ、カマドウマ、ミヤマアカネ、ウチワヤンマ等



小笠池遊歩道の草刈り等を実施

2023年7月22日、小笠山を愛する協議会では小笠池遊歩道の整備作業を会員12名が参加し行った。作業は遊歩道と見晴台に至るコ-ス沿いの草や竹などを鎌や草刈り機で刈った。この周辺は当会が小笠池遊歩道沿いを、地元の入山瀬地区や地元環境団体が小笠池堤敷や駐車場周辺の草刈りを毎年行うなど、周辺の環境維持に努めている。

なお矢矧橋が老朽化しており設置者の静岡県と管理する掛川市で早急な点検整備をお願いしたい。会では8月5日、小笠池周辺で自然観察会を予定している。(代表:中山幸男)

イワタバコの開花状況(7月22日)



工事で失われる恐れのあるヒルムシロを移植

7月17日、小笠山を愛する協議会では小笠山に生育するヒルムシロの移植作業を行った。これは本年8月から行われる予定の林道工事によりヒルムシロの生育地が失われる恐れがあるため、会の植生保護事業として実施したものである。参加した1 3名は生育地の水溜まりに繁茂するヒルムシロを鍬やシャベルで掘り起こし移植に取り組んだ。ドロドロした土に足を取られ転倒しそうになった会員もいたが、持って来たバケツに入れ近くの水溜まりに移すことができた。

今回移植したのは一部のヒルムシロだが、移植先で根付き順調に育つことを期待したい。(代表:中山幸男)

※ヒルムシロについて

池や水田など比較的浅い所に群生する浮葉性の水草、水中に生えるヒルムシロ科の多年草。水中茎は1 0㎝から3m 。葉は沈水葉と浮水葉の2形で根は長い。花は黄緑色で小花を多数穂状に付ける。

このヒルムシロはかつて水田雑草として駆除されたことなどにより最近では見かける機会が少ない植物のひとつである。名前は、蛭のいる所に繁殖していること、葉に蛭が乗っていて筏のように見えることなどから付いたと言われる。ヒルムシロは、放映中のN H K朝ドラの「らんまん」のテ-マになり放映された。また高知県佐川町出身で植物学者の牧野富太郎が日本で初めて出版された植物誌創刊号に発表したことなどが知られている。



初夏の小笠山自然観察会(報告)

6月24日の午前中、初夏の自然観察会がエコパ散策路で行われ、28名(会員26、一般2)が参加した。薄曇りの蒸し暑い日だったが、散策路は林間にあるため暑さはあまり気にならず、様々なものを観察することができた。

1 日時 令和5年6月24日(土) 午前9時~12時

2 場所 エコパふれあいの森の散策路

3 内容 第10駐車場9時→掛川市側林間散策路→見晴らしの丘→袋井側林間散策路→ビオト-プ→林間散策路→第10駐車場12時予定

4 担当 佐藤宏(L)、松嶋直紀(S)

5 観察

草本ではネジバナ、ニワゼキショウ、ハルジオン、ブタナ、ドクダミ、アキノタムラソウ、ムラサキカタバミ、ムラサキニガナ、ツユクサ、オカトラノオ、ウラジロ、ノギラン、ムラサキカタバミ、ハエドクソウ、ミズヒキ、クルマアザミ、ウツボグサ、、ヤブカンゾウなど

木本ではヤマモモ、ムラサキシキブ、ヤブムラサキ、コマツナギ、アオハダ、クマノミズキ、リョウブ、カゴノキ、イソノキ、イイギリ、キブシ、ネムノキ、ムクロジ、タラヨウなど

鳥はヒバリ、コジュケイ、ウグイス、サンコウチョウなど

昆虫はマイコアカネ、カミキリムシなど

 


小笠山ネイチャーウォーク  2023/6/10 報告

6月10日、本年度最初の行事となるネイチャ-ウォ-クが小笠山で行われた。参加者17名は富士見台霊園から小笠神社まで歩き、道沿いの植物や鳥などの自然を観察した。カギカズラやノリウツギは蕾だったが、ミズキが咲き、ティカカズラやムラサキシキブ、キダチニンドウ、シタキソウ、ミズキ、キツリフネ、ヤマアジサイなど様々な花が見られた。林道沿いのキジョランの近くに羽化したばかりのアサギマダラがゆっくり飛翔し、池近くでは珍しいイシガキチョウを見ることができた。葉の上で咲き実を乗せているハナイカダ、白く輝くギンリョウソウとの出合いもあり、参加者は大喜び、楽しいネイチャ-ウォ-クでした。

 

1  日時 令和5年6月10日(土) 午前8時30分~15時40分 天候くもり

2  記録 富士見台霊園8時50分→道路→林道→尾根→主稜線→金縮み橋(富士見橋)→小笠山山頂→小笠神社・昼食(11時50分~12時45分)→主稜線→金縮み橋(富士見橋)→尾根→林道→マスラノ池→与左衛門池→富士見台霊園15時40分

3  参加者 17人(会員15人、一般2人)

4  観察

植物 ムラサキシキブ、ヤブムラサキ、カギカズラ、キダチニンドウ、ノリウツギ、ティカカズラ、イズセンリョウ、イタビカズラ、イチヤクソウ、キツリフネ、ハナイカダ、ギンリョウソウ、シイノキ、タブノキ、ハリギリ、ヤマボウシ、ミズキ

野鳥 ホトトギス、ソウシチョウ

蝶  アサギマタラ、イシガキチョウ (担当:中山幸男)

蕾のカギカズラ

テイカカズラ



小笠山ネイチャーウォークの報告  2023/3/19

開催日:2023年3月19日(日)晴

参加者:31名(会員27名、会員外4名)

L:瀧本健 SL:増田豊、内海廣治

※人数が多かったので、2班に分け、小笠池周回はそれぞれの班が逆回りのコースとした

1班(18名):班長:瀧本 副班長:鈴木啓 補助:中山

2班(13名):班長:増田 副班長:内海 補助:広谷

概要:天候に恵まれ、寒くも無く暑くも無く、良い季候の中で早春のハイキングを楽しめた。

コースタイム(1班の例)

小笠神社第2駐車場集合(8:45) 出発(9:07)-浮き桟橋(9:19-9:26)-第3トンネル出口(9:48)-見晴台(10:08-10:17)-矢矧橋(10:31)-小笠神社(11:05-11:50)-風吹嶺見晴台(12:19-12:29)-第2駐車場(12:51)解散(13:16)     (担当: 瀧本健、増田豊)




「腹摺街道(腹摺りの道)」掛川側の整備 (報告)

小笠山を愛する協議会では、3月4日(日)の午前中、高御所から腹摺峠までの腹摺街道(腹摺りの道)の整備を会員15名で行った。

この区間は、例年、倒木や草・蔓が道を塞いでいたり、土砂崩れにより道が通れなかったりしていることが多いが、今年はそのようなことはなかった。道の途中までは台風15号による災害復旧工事で車両が入り道が整備されたこと、今回の事業担当である会員の友田さんが事前に汗を流してくれたこと、会により毎年取り組んできていることが大きい。

今年は道を直す作業が多かった。また腹摺峠から西に延びる尾根道に生えるシダの刈り払いも行った。ご協力ありがとうございました。

ところで昔、茶店があった腹摺峠には石仏が鎮座。東には峠名の由来となった古道が残る。地元で塩の道というこの道を歩き、歴史を感じるのも楽しいと思う。 2023/3/4 (担当:友田錞治、中山幸男)



小笠山越え歴史の道「腹摺街道(腹摺りの道)」整備 (報告)

2月25日(土)の午前中、小笠山を愛する協議会では、荒れていた「腹摺街道(腹摺り道)」の菩提から腹摺峠までの間を整備しました。参加したのは、会員10名と地元住民5名、中遠登山クラブ2名の17名。道に横たわる倒木の撤去や沢に架かる木道の整備、草刈りなどに参加者は汗を流しました。事前に地元の菩提自治会にこの整備について説明し今回もご協力いただきました。参加した中遠登山クラブとともに改めて感謝申し上げます。

この道は、掛川城主が一時定まらなかった間、12代目横須賀城主本多利長が掛川城を預かった際、両藩の交通の便を図るため開いたといわれています。道は塩の道ともいい、横須賀近海で捕れた魚介類や塩などが掛川方面に運ばれるなど、明治、大正の頃までよく利用されました。峠にはかつてあった茶店跡や石仏もあり、歴史が偲ばれます。

今回整備に参加した地元の80代の男性は「子どもの頃お婆さんの背中におんぶされこの道から掛川の病院に行った」と話しました。また作業終了後、参加者全員で腹摺峠の東側にある名前の由来となった馬の横腹がするほど狭い道の古道を見学。狭い道を見て参加者は「腹摺り」の名前に納得したようです。

会では3月4日、掛川市高御所地区から腹摺峠までの整備を予定しています。2023/2/25    (中山幸男、本間晃)



小笠神社の旧参道跡、風吹嶺から参道杉までの調査について(報告)

2月14日、役員と会有志7名で小笠神社参道跡を調査。区間は小笠神社駐車場から東に連なる尾根を経由し掛川市天然記念物の参道杉まで。駐車場脇の石の道標を見て尾根に入る。明瞭な道跡があり、休むための施設跡もあった。昔、この山道は岩井寺や土方を結んでおり、当時の賑わいを感じる。会員の瀧本さんの調査によると、この尾根はかつて風吹嶺と呼ばれ(岩井寺まで続いていた。また風吹峠から)南部に点在する砦に至る道でもあったいう。戦国時代には武将の移動や物資の補給に重要な道だったのだ。周囲にはウバメガシなど小笠山特有の樹木やシダの茂る。歩いて行くと左側には砂利採取の現場。見ると小笠神社北側近くまで山が削られている。開発も加減が必要で植生に大きな影響を与える事業は中止し、むき出しになった山肌は森に復元すべきだと思う。

少し登ると見晴らしの良いビュ-ポイント「風吹嶺展望台」へ。展望を楽しんだ後、更に進むと山道は細くなり北側に崖、通過には注意が必要だ。間もなく尾根は広がり樹木が茂る。ここからNO3と付けられた尾根を下る。沢を横断し山の斜面を進むと小笠神社駐車場に繋がる車道に出た。近くに掛川市天然記念物の参道杉が聳えていた。帰路は東沢口池の堰堤を通り、NO1と付けられた尾根を登り、風吹嶺の山道へ。来た道を戻り、小笠神社駐車場には12時少し前に着いた。

調査した結果、風吹嶺展望台まではシダなどの草を刈れば更に歩きやすくなる。展望台から先の山道の細い箇所には補助用ロ-プ設置が必要。風吹嶺と参道杉を結ぶ尾根は、池もあり登り易いNO1に魅力を感じるが、総合的に考えた結果NO3が良いとした。整備を進めたい。  2023/2/14  (代表:中山幸男)

砂利採取で荒れた山(左奥が小笠神社)

掛川市天然記念物の参道杉


シダの茂る尾根道

風吹嶺の痩せた尾根道



小笠山で野鳥観察会 (報告) 2023/2/11

2月11日の野鳥観察会には32人が参加。富士見台霊園駐車場から西沢池、与左衛門池、マスラノ池まで歩き、日本野鳥の会遠江の会員のガイドで21種類の野鳥を観察した。

 

1 日時(とき) 令和5年2月11日(土) 午前9時~12時

2 場所・内容 富士見台霊園から歩き、西沢池、与左衛門池、マスラノ池及び周辺の林道等で野鳥を観察歩行距離3㌔

3 参加者   会員19人、一般7人、森林管理署2(瀬川、山名)、野鳥の会4(増田、渋谷、谷口、久保)の24人

4 ガイド   日本野鳥の会遠江の会員

5 観察した鳥 カイツブリ、ジョウビタキ、エナガ、メジロ、シジユウカラ、ヒヨドリ、アオジ、ヤマガラ、スズメ、オオバン、ハシブトガラス、ハシボソガラス、キセキレイ、モズ、カワラヒワ、ツグミ、コゲラ、アカハラ、シロハラ、コジュケイ、ソウシチョウの21種

※過去観察した野鳥の記録(観察場所は上記と同じ小笠山西沢池、与左衛門池、マスラノ池及び周辺の林道)

2021年2月12日 22種類

ハクセキレイ、キセキレイ、カワウ、ヤマガラ、モズ、アオジ、キジバト、ジョウビタキ、オオバン、ヨシガモ、カイツブリ、ホオジロ、アオサギ、スズメ、メジロ、ツグミ、シジュウカラ、シロハラ、コゲラ、ハシブトカラス、ハシボソカラスの22種

2021年2月15日 29種類

アオジ、エナガ、シジュウカラ、ヤマガラ、コゲラ、ウグイス、カワラヒワ、シロハラ、ツグミ、オジロ、マヒワ、スズメ、ハシブトカラス、ハシボソカラス、ヒヨドリ、メジロ、モズ、キジバト、カワセミ、トビ、アオサギ、カルガモ、カイツブリ、カワウ、キンクロハジロ、ホシハジロ、キセキレイ、ジョウビタキ、ソウシチョウ

2020年2月15日 25種類

セグロセキレイ、オマガラ、ウグイス、アオジ、シロハラ、カワラヒワ、ホオジロ、ノスリ、ハイタカ、コゲラ、ヒヨドリ、カルガモ、オオバン、ホシハジロ、カイツブリ、エナガ、アオサギ、ハシブトカラス、キセキレイ、コジュケイ、キジバト、メジロ、アオゲラ、ジョウビタキ、スズメ

2019年2月18日 18種類

アオサギ、アオジ、ジョウビタキ、カイツブリ、キンクロハジロ、エナガ、メジロ、ノスリなど