冬の小笠山の山道では艶がある緑の葉と白い実を付けたイズセンリョウをよく見かけます。
お正月の生け花に使われるセンリョウに似ていて伊豆の伊豆山神社の社叢林に多いことから名付けられたそうです。名前に「センリョウ」が付いていますが、イズセンリョウはサクラソウ科でセンリョウはセンリョウ科なので近い仲間ではありません。地面から伸びた枝に緑色の長楕円形の光沢のある葉を互生する低木です。裏面は主脈が盛りあがっています。春頃、葉の付け根からたくさんの黄色がかった白い花を固まって付けます。花は小さな筒状花で先が5裂します。実は白色に熟して冬の山道を地味ですが賑わせます。
うす暗い杉林の裾でセンリョウみたいな実を見付け「なんだろう」と思ったのが私の最初の出会でした。 (会員:広谷和子)
アカネ科の地上に這うように広がる常緑多年草です。茎は枝分かれして節々から根を出しながら伸びます。葉の大きさは1~1.5センチくらい、対生して濃い緑色の卵型です。ツルアリドオシには、同じアカネ科のアリドオシのような棘はありません。
花は夏に茎の先の花柄から2花の萼がくっついて咲き一つの実になります。花の色は白色、筒状で先が4つに開き内側には白い毛があります。果実は直径8ミリくらいで秋に色づきます。先端に笑窪のような花(萼)の跡が2個残ります。
今の時期は小笠山頂上付近などの山道で地面の枯れ葉の上で小さな緑色の葉を広げています。赤い実を探して笑窪をご覧ください。
(会員:広谷和子)
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